ORF 2012セッション「ライフクラウドの時代がやってくる 」

ORF 2012セッション ライフクラウドの時代がやってくる *ビデオアーカイブ公開!
(第一回WG4を兼ねる)
 
開催日 2012年11月22日 
開催場所 六本木ミッドタウン4階ホール7
登壇者 村井純,堀部先生,黒岩知事,坪田先生
Media Report: http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1211/22/news108.html 
Video Archive: http://gc.sfc.keio.ac.jp/cgi/flv/flv_play_gc_sp.cgi?2012_gc00004+01+1
 
 >村井先生
登壇者紹介,セッション概要
「ライフクラウド研究コンソーシアム代表の村井純より,当セッションを設けた目的と,登壇者の紹介がありました。ライフクラウドの時代がやってくる,というセッション名通り,個人が個人の医療情報を保持し,それを利活用するために,どのような課題があるか,乗り越えていくにはどのような方法があるかを議論するために,様々なバックグランドの第一人者に登壇をお願いしました。」
 
>黒岩知事
神奈川県知事として,医療情報をどのように取り扱うか,政策を含めた貴重な意見をいただきました。医療費の削減は神奈川県でも大きな課題です。膨大な診療情報の整理,分析し,効率化を検討しないと無駄な医療費がかかる可能性があります。しかし,知事からは,どのように実現するかは,個人情報の問題や医療者の抵抗があり難しく感じる場面もあるとのことでした。
知事は,過去にWHO訪問時に,マイカルテについて説明を伺い,個人が個人の責任で情報を利活用する方法が実践されていることがわかり,これだと感じた,とのことでした。まず,神奈川県ではお薬手帳の電子化を検討し,自分が自分で情報を取り出す,利用する,ということを普及させていきたいとの提言がありました。
 
>堀部先生(別紙資料参照)
堀部先生は,国の個人情報保護関係法のすべて,民間部門の個人情報保護ガイドラインに関与してこられました。個人情報に関する法規は,1981年ころからの情報公開やプライバシーについての議論が盛んになったとのことです。特に医療情報については開原成允先生中心に,現在は,日本サスティナブルコミュニティセンターにて,どこかるネット,ポケットカルテなどについて話し合われているそうです。また,国家では,社会保障サブワーキンググループ,医療機関等における個人情報保護のありかたに関する検討会で,医療等分野の個別法の検討をしているとのことでした。
神奈川県ではマイカルテ検討委員会で議論しており,ライフクラウドの場合,民間への業務委託も念頭において,本人同意をどうとるのか,明示方法,独立性の強い第三者機関,などを個人情報保護委員会で検討しているそうです。カナダ,オンタリオ州個人情報保護法の事例も出され,11月に開催された総務省パーソナルデータの利用,流通に関する研究会など,最新の動向について伺うことができました。
 
※ horibe.pdf
 
>坪田先生 
坪田先生からは,医師の立場から,情報の利用に関する現状と問題点についてお話しいただきました。医療情報は原則本人のもの,しかし,現在医療情報は病院,医院に存在しています。また,自分の情報を理解しているかどうか?についてはまだ疑問もあります。しかし,個人が自分の情報に簡単にアクセス出来,経時的なデータ保管を行うことによって,正常値と最適値をみること,経時的変化をみること,正しい解釈を行うことが可能となる,ということで,坪田先生は,ライフクラウドに対する期待は大きいとご意見くださいました。
また,ITと医療の繋がりで,健康に重要な3つの要因である,食,運動,ごきげんについて,健康長寿を達成する新しいサイエンスがより推進することを提言くださいました。
 
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>ディスカッション
(村井)
社会の中で人が医療情報を使うことをどう考えるか?
(黒岩)
命輝くマグネット神奈川。なかなか人を中心につながらない。環境,食,生活,医療,それぞれ役所の担当が別だからかもしれない。何省の話なんだ?と振り分けられてしまう。食は?となると,農林水産省,しかし,レストラン,食育,学校,どこの省庁も関係している。組織的な問題もある。
(坪田)
医者は治療することだけが仕事ではない。人類の生存確率を上げるために医者はやることはたくさんある。厚労省の管理の枠から,健康増進を作り上げるために,ビジネスやITとの関わりも必要,もっと検討すべきことがある。
(村井)
縦割りだった学業を横につなぐ学際的研究はSFCの使命。縦にある情報基盤を横につなぐことが必要。インターネットにアクセスする権利,どう個人を守るか,利活用するか,各省庁によって使命があるはず。
(堀部)
たしかに国家では情報基盤が縦割りになっている。1970年代から議論されてきたが,神奈川県とSFCが協力し合い,先駆的な発言をしていくことが重要だと思う。
(黒岩)
神奈川県と,国家では組織が異なる。縦割りが横につながることに,薄気味悪さを感じる人もいるかもしれない。例えば,レントゲンが気になる人にカタログが届く,など。マイカルテは究極の個人情報だから,自分だけが見れる,という安心感が必要だが,あらゆる組織が繋がることでの情報漏洩を心配する人もいる。
(村井)
心配だから,ガイドラインがある,ルールがある,第三者機関がある,問題があるからそのための機関がある,ということか。
(堀部)
制度を設ける必要がある。オンタリオ州での事例,保護措置と利用方法について議論している。神奈川県でも検討していいのではないか。
(村井)
食や医療などの情報を自分たちが使える,ということは有効だと思う。情報を共有して分析して,次の医療につかうためにはどう未来があるべきか?
(坪田)
マイカルテというと病気の情報だと思うから,他の言葉が必要。ヘルスとしてとらえて,原因,結果,コスト,面倒くさくなく,できるか?検討すべき。
(フロア;パナソニック)
官か,民か?民間の役割をどう関わりをもっていけばいいか?
(堀部)
官を利活用するのは,民。民のシステムを構築していくことになる。2003年個人情報保護法案制定。民間はどう使うかを決めたが,過剰反応が出てくるようにもなったのは制度を理解していないから。逆に,民から官に対して,こうすべきか,提言することも必要ではないか。
(黒岩)
マイナンバーでの議論。北欧では政府が管理するから安心だというが,日本では,政府が管理するのは危険と言われる。官民連携は重要。官が準備すると資金がなく,時間が遅れる。民の力も必要。官は方向性を示す。あとは民と連携していく。
(村井)
大学では,実験は補助金が出る。しかし,補助金がなければ出来ない。官のルールをもって,責任をもって民が出来る,この仕組みがないと持続性がなくなる。
(一般人)
川崎市に住んでいるが,見守りサービスが充実していて,高齢者の健康維持に役立っている。そういったことが見える化できればいいかと思う。行政が個人の情報を管理する場合,どこまで拡大していくのか。
(黒岩)
見守り隊,食事,保健師の活動を拡げていくことが重要かと考えている。どのようにデータを示せるか?は大きな課題。医療費は上がらないが健康長寿になったということが出来ればいい。インセンティブをどうつけるか,一番大きな課題。
(一般人)
地域硬貨を提案した。
(村井)
ポイント制度はインセンティブになるかもしれないがどうか?
(坪田)
こどもたちに運動習慣をつけるのに,運動すると成績が上がる,という情報を教育に入れている事例がある。健康にいることがいかに人生を素晴らしくするか,という理解を得られればいい。
(村井)
マルチステークホルダー,色々な人が関わる,役割,繋がりを考えていきたい。
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